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W杯参加国の特徴

【日本代表と戦うプールAの対戦国について】

 

①アイルランド(9大会連続9回目)
プールAの中で最も強い優勝候補。2003年大会以来、北半球にエリスカップを持ち帰るかが注目される。
強いFWとハーフ団のキックで前進し、ゴール前の連続攻撃からトライを奪う。ディフェンスはどこよりも固く、基本に忠実なオーソドックスなラグビーをする。
ミスが少ないので、ポールをもたせると厄介(攻撃が連続する、ボールを奪えない)。
注目はハーフ団の大型SHのマレー、SOのセクストン。ともに世界のトップレベルでボールを持たせたら相手のスペースをついていろいろと仕掛けてくる。
彼らにゲームをコントロールされないようにプレッシャーをかけ続けるのが勝利の鍵となる。
また、若い大型WTBのストックデールは決定力があり、彼のところまでボールを回させないようにしたい。

 

 

②スコットランド(9大会連続9回目)
ラグビーのスタイルはアイルランドに似ており(ヨーロッパのスタイル)、強いFWとスキルの高いハーフ団でゲームを組み立てる。
注目の選手はSHのレイドローとSOのラッセル。レイドローは状況判断と老獪な駆け引きに長けており、かつプレースキックの名手である。
ゴール前で反則をとられると彼の足で非常に高い確率で3点をとられる。
ラッセルも状況判断がよく、相手の裏に出るのがうまい。このハーフ団を自由に動かすと勝つのは厳しくなる。
また、不用意なキックをしてしまうと、FBホッグのカウンターの餌食になるので要注意。ホッグのカウンターアタックで大きなゲインを許せばピンチを招く。

 

 

③ロシア(2大会ぶり2回目)
今回のワールドカップ参加国の中で下から3番目のランキング(20位)。
地区予選ではルーマニア、スペインの次であったが、上位2か国が登録選手に違反があったため、繰り上げで参加することになった。しかし、過去2011年に一度ワールドカップに参加している。
特徴は体が大きく、パワーのある選手が多い。勢いづくと止めるのに苦労するため、反則をして相手ボールになることがほとんどなければ負ける相手ではない。
SOに経験豊かでキックのうまい選手(クシュナレフとガイシン)がおり、ロシアのFWを優位に立たせてしまうと、彼らのキックで裏に出られるので注意したい。

 

 

④サモア(8大会連続8回目)
フィジー、トンガとならんで、地理的にニュージーランドとオーストラリアに近かったことから昔からラグビーが盛ん。
体も大きく頑丈で、身体能力も高いため、個々の選手は高い突破力とパスワークをもっている。一発抜かれると一気にトライにもっていかれる。
ただし、海外のチームでプレーしている選手が多いため、チームとして集まって練習する時間が少ないことから、チームとしての完成度は高くない。
彼らがボールをもったら、直ぐに倒すようにし、セットプレーで圧力をかけられれば、勝機は高い。

 

◆優勝予想オッズ・W杯全試合勝敗予想オッズ

 

【他のプールの有力国について】

 

①ニュージーランド(プールB:9大会連続9回目)
ワールドカップ初代チャンピオンであり、2011年、2015年大会で連勝中。対戦相手すべてに勝ち越しているのはニュージーランドのみ。今回も優勝の最有力候補。試合前に行うウォークライ(ハカ)は迫力満点。
どこからでも攻撃をしかけてくる。パワー、スピード、スキルを兼ね備えたチーム。メンバーもスター選手ばかり。注目選手はSO(またはFB)のボーデン・バレット。相手を瞬時に抜くスキル、状況判断のよい裏へのキック、そして裏に抜けた時のランニングは見るものを魅了する。
日本が決勝トーナメントに進めた場合、準々決勝で当たる可能性が高い。

 

 

②南アフリカ(プールB:7大会連続7回目)
ワールドカップ優勝回数はオーストラリアと並び歴代2位の2回。第1回と第2回はアパルトヘイト政策をとっていたため、国際社会から締め出されて参加できなかった。
特徴は身体の大きさとフィジカルの強さ。
パワーで押してくるチームだが、最近はボールをオープンに回すラグビーも取り入れてきており、攻撃が多彩になっている。直近のニュージーランドとの試合は引き分けており、ワールドカップに向けて上り調子。SHのデクラークは身体は小さいが闘志むき出しのプレーでチームを牽引する。FWの注目選手はフッカーのマークス。彼の突破力は物凄く、早く止めないと大きくゲインをゆるす。ゴール前でモールを組まれると防ぐのは難しい。FBルルーは経験豊かな天才肌のプレーヤー。ボールをもった時のプレーに注目したい。

 

 

③イングランド(プールC:9大会連続9回目)
ワールドカップで北半球唯一の優勝国。準優勝も2回ある強豪。
ラグビー発祥国であり、常にヨーロッパでトップ3に入るチーム。前回大会では開催国でありながら、「死のプール」に入ってしまったこともあり、ワールドカップで初めて予選敗退の憂き目にあう。
そして、今回初めてイングランド人以外のヘッドコーチ(エディ・ジョーンズ)を迎え入れチてームを立て直し、オールブラックスに並ぶテストマッチ18連勝の世界タイ記録を樹立した。
FWが大きくて強力なのが伝統のチームだが、BKにもSOファレルのようなタレントを多く揃え、今回の優勝候補の一角となっている。

 

 

④アルゼンチン(プールC:9大会連続9回目)
現在世界ランキングでは日本の下の11位ではあるが、アルゼンチンが試合をしているのは、ニュージーランド、南アフリカ、オーストラリアがほとんどでそこで勝てていないためランキングが低い。実力は少なくともスコットランド以上と言える。直前のスーパーラグビーでは、ほぼアルゼンチン代表と変わらないジャガーズ(アルゼンチン代表はプーマーズ)は準優勝している。前回大会でも4位の成績をあげており、2007年大会では3位にもなっている強豪。
伝統的にFWが強くいが、グラウンドを広く使う展開ラグビーを得意とし、見ていてもおもしろい。死のプールであるプールCを抜け出す可能性は高い。

 

 

⑤フランス(プールC:9大会連続9回目)
英語圏以外で最もラグビーが盛んでかつ古くから英国4ヵ国と対抗戦を戦ってきた強豪。ワールドカップでも過去3度の準優勝を誇る。自由奔放なラグビーをするため、予測がつかないプレーをする。但し、好不調に波があり、乗ったときは強い。1999年大会と2007年大会では決勝トーナメントでNZオールブラックスを破っている。過去の大会すべてで決勝トーナメントに進出しているが、今回の予選は死のプールCであり、イングランドかアルゼンチンを倒さないと難しい。

 

 

⑥ウェールズ(プールD:9大会連続9回目)
人口も少ない国土も小さなウェールズだが、ラグビーは昔から国技並みに盛んで、常にヨーロッパの強豪の一角を占める。1970年代の全盛期は世界一とも称された。FWとBKはバランスがとれており、伝統的に名キャプテンとキックの名手が多い。ワールドカップにおける最高成績は3位。
ニュージーランド出身のヘッドコーチ、ガットランドの指導の下、ここ数年着実に力を上げてきており、一時ではあるが、ニュージーランドから世界ランキング一位の座を奪った。
2019年ワールドカップ時点においては、アイルランド、イングランドと力が拮抗しており、優勝候補の一つである。

 

 

⑦オーストラリア(プールD:9大会連続9回目)
ワールドカップは過去2回の優勝。2015年の前回大会では決勝でニュージーランドに破れて準優勝。引き続きチェイカーヘッドコーチが指揮をとる。
グラウンドを広く使うラグビーをする。特徴はスキルのニュージーランドとパワーの南アフリカの間に当たるラグビー。
才能豊かなプレーヤが多く、ニュージーランド同様、フィジーやサモアをルーツにする選手が多い。
ここ数年低迷しており、やや決定力に欠ける。HB団のでき次第ともいえるがゲニアとフォーリーのコンビはすでにピークをすぎており、後継者が育っていない。
平均年齢が高くなっており、選手の高い経験値が試合にどう活かされるかが鍵だろう。

 

 

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