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カウントダウンタイマー

現在の世界の勢力図

ここ数年の世界のラグビー勢力について触れてみたい。
ラグビーが文化として根付いている旧IRFB加盟国(イングランド、アイルランド、スコットランド、ウェールズ、フランス、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカ)がほぼ常に世界ランキング上位8位を占める状況は相変わらず続いている。上位はこれにアルゼンチンが加わった9ヵ国での順位変動となっている。
2015年のラグビーワールドカップのころまでは、ニュージーランド、南アフリカ、オーストラリアの南半球勢はTOP3を独占していたが、その後その世界地図は塗り替わってきている。
大きく順位を変えたのは、イングランドと南アフリカである。2015年のラグビーワールドカップ開催国だったイングランドはまさかの予選敗退という成績だった。しかしヘッドコーチがエディ・ジョーンズ氏になってからは負け知らずのテストマッチ18連勝(ティア1国ではNZと並ぶ世界タイ記録)でニュージーランドに次ぐ第2位まで浮上。一方、世界ランキング2位まで上っていた南アフリカはランキング6位まで落ちてしまっている。
その理由は今一つよくわからないが、南アフリカをとりまくラグビー環境の変化が影響していると思われる。選手への待遇(その結果の海外流出)、黒人選手の比率変更、首脳陣の人材不足などが上げられよう。この秋のウィンドウマンスではアイルランド、ウェールズに敗れている。イングランドは18連勝のあとアイルランドに不覚をとったが、敗戦はこの1敗のみである。ニュージーランドとの直接対決が待ち遠しい。
そして次に目をひくのはアイルランドの台頭とオーストラリアの低調ぶりである。アイルランドは同じ18連勝中だったニュージーランドとイングランドに唯一土をつけたチーム。世界ランキングはイングランドに次いで第3位である。
一方のオーストラリアはエディ・ジョーンズ率いるイングランドに5連敗中。さらにスコットランド(5位)にも春秋と連敗し、2015年のラグビーワールドカップ準優勝国はランキング4位に甘んじている。
これらティア1の国々のすぐ後ろを追いかけているのがフィジー(10位)、日本(11位)、ジョージア(12位)である。この3ヵ国は最近力をつけてきており、力も拮抗している。アルゼンチン(8位)とイタリア(14位)もティア1国であるが、ティア1同士のテストマッチではなかなか勝てずランキングが上がらない。フィジー、日本、ジョージアとは接戦となる相手でもある(アルゼンチンはワールドカップになると非常に強くなるが)。
このように、2019年ワールドカップ日本大会で日本と同じプールAで戦うアイルランドとスコットランドとの間にはまだ大きな壁がある。2年を切った残りの期間でどこまで力をつけられるか、待ったなしである。

 

注)ランキングはすべて2017.12.4現在のもの