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カウントダウンタイマー

“スタッツ”はプレーの成績表

statsTVでラグビーの試合を見ていると、左の写真のような「スタッツ(stats)」というものが出てきます。これはその試合で両チームのプレー状況を表しています。しかしスタッツの数字が良くても勝敗とは必ずしも一致しません。ではスタッツから何を読み取るのでしょうか?

 

「スタッツ(stats)」は主として前半終了後と試合終了後に表示されます。以前は得点表だけでした。
得点表とは得点に絡む「トライ(T)」、「ゴール(G)」、「ペナルティゴール(PG)」、「ドロップゴール(DG)」 の数と前半と後半の両チームの得点を表します。
これに対しスタッツはその試合中のプレーでどちらのチームが優勢だったか(どちらが劣っていたか)、また、プレーの精度が高かったか(低かったか)を表しています。
例えば「TACLES MADE(タックル数)」はそのチームの総タックル数(成功、失敗問わず)で、これが相手チームと比べて明らかに大きければ、ディフェンスに回る状況が多かった(相手の方が多く攻めていた)ことがわかります。「TACLES MISSED(ミスタックル)」は失敗タックルミスの数を表しています。
「HANDLING ERRORS(ハンドリングエラー)」はノックオンやスローフォワードにより、相手スクラムになった場合と、パスミスにより敵にボールを奪われた回数を指します。2015年ラグビーW杯の日本代表はこのハンドリングエラーはほとんどありませんでした。ハンドリングエラーが多いと安易に相手に攻撃権を渡してしまっていることになります(つまらないミスを犯した)。
「TURNOVERSCONCEDED(ターンオーバー)」は相手ボールを奪った回数です。ブレイクダウンではタックルされた相手のボールに絡んでそのままボールを奪って攻撃に転じた回数を表します。相手のパスを横取りするインターセプトも含まれます。
「POSSESSION(ポゼッション)」は全体の時間を100%として、ボールを保持していた時間の割合を両チームに対して出した数値です。
「TERRITORY(テリトリー)」は地域支配率です。この数字が大きい方が相手陣で試合をする場面が多かったことになります。
ポゼッションとテリトリーが大きい方が試合を優勢に進めていたことが分かりますが、試合の結果は必ずしもこの数字には表れません。キックでボールを相手に渡してしまう(ポゼッションが下がる)プレーをしても、アンストラクチャーな状態(相手の防御態勢が崩れた状態)からのアタックで一気にトライをとることが多かった場合は試合に勝ってもポゼッションは小さくなります。
「TOTAL SCRUMS(スクラム)」と「TOTAL LINEOUTS(ラインアウト)」はマイボールのスクラムとラインアウトがそれぞれ何回あって、そのうちいくつをマイボールとして獲得できたかを分数で表しています。この割合(確率)が低いと、セットプレーからの攻撃がうまくできていなかったことになります。
このようにスタッツを見ればその試合における両チームの出来が見えてきます。
お互いミスの少ないスタッツであれば、高いレベルの白熱した試合であったことが想像できます。
試合後を振り返ってみるにはうってつけの情報です。
尚、スタッツの項目はTV中継元で異なります。海外の試合の方が詳しく流れます。(画像引用元:JSPORTS)
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